新ターミナル共用開始(2023年3月23日)となった「阿蘇くまもと空港」のターミナルを紹介

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阿蘇くまもと空港はこれまで仮設ターミナル(2020年4月7日)の運用を約3年間続けて来てこの度2023年3月23日より国内線・国際線一体型の新旅客ターミナルビル(想像的復興のシンボル)として供用開始となりました。今回FDAに搭乗する(3月31日搭乗)にあたり新ターミナルになった阿蘇くまもと空港館内の様子を紹介したいと思います。

阿蘇くまもと空港のモチーフは熊本城をイメージしており、シンボルカラーともいえる黒色をふんだんに取り入れターミナルビル内のあちこちに熊本らしさを採用した造りとなっています。

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【阿蘇くまもと空港】


レンタカーを返却する前に、新ターミナル阿蘇くまもと空港の写真を撮ってみました。

                                公式HPより引用


こちらがP1駐車場(一番ターミナルに近い駐車場)
※その他P2、P3駐車場もあり
P1、P2、P3合わせて2103台収容可能

◆普通車駐車場料金(P1、P2、P3同料金)
入場から30分まで:無料
入場から60分まで:100円
入場から90分まで:200円
入場から120分まで:300円
以降1時間毎:150円
24時間毎の最大料金:1000円

【旅客ターミナル1階】


1階出入口の天井に使われている木材は、東京オリンピック選手村で使用した県産木材を再利用されており、その木材には東京オリンピックの刻印が残されているので探してみるのも良いかもしれません。

ターミナルに入ると正面には各航空会社のチェックインカウンターがずらりと並んでおり、手前側から「JAL、AMX、ANA、ソラシドエア、FDA、ジェットスター」と並んでいます。

国内線チェックインカウンターの奥側は国際線のチェックインカウンターとなっています。

新ターミナルになり国内線・国際線を区別する目安として案内板の色を「黒は国内線、白は国際線」と区分けされています。


今回FDAを利用して富士山静岡空港まで行くのでこちらの自動チェックイン機を使いチェックインを済ませて行きます。


チェックインが終了し出発階(3階)へと進んで行きます。

シンボルカラーと言われる黒がターミナル内にはふんだんに使われており、出発や国内線の案内板に加藤清正の家紋である「蛇の目」が使われています。


ターミナル内にある混雑予測ディスプレイを見ながら混雑状況を確認することができます。(このディスプレイはターミナル内に何カ所か設置されているので混雑状況をヒントに移動すると良いと思います)

【旅客ターミナル1階(お店)】


《セブンイレブン》
到着口を出た直ぐ右手にあるので分かりやすいと思います。


《あそ~らロビー店》
熊本を代表するお酒やラーメン、銘菓、雑貨などを販売

到着口を出た左手にあります。


《タリーズコーヒー》
到着口を出た左前方にあります。


《イベントスペース》
イベントスペースでは、ミニコンサート、各種公演、情報発信イベントが開催できるように写真には写っていませんがちょっとしたスペースが確保されていました。

イベント事がない時だけかもしれませんが自由に利用できるテーブルとイスが設置されておりたくさんの方が休憩や食事などで利用されていました。

壁側には《ONE PIECE熊本復興プロジェクト「ヒノ国」ウエルカムエリア》が展示?されています。


《和食りんどう》
馬刺し、あか牛、 海の幸、九州各県の食材をいかした幅広いラインアップを提供

1階(到着階)に唯一あるレストラン
※旅行者と見送り者が一緒に食事ができる唯一のレストラン


レストラン入口にサンプルがあるので食事をされる際のヒントにすると良いと思います。(全体的に高めの料金設定)


《和食りんどう》横にある自動ドアを進むと商業ゾーンへと向かうことができます。

自動ドアを出た右側には「ほじょ犬トイレ」があります。


商業ゾーンでは様々な商品を楽しめられるように自動販売機が多数設置されており、特に「Yo-Kai Express」の自動販売機では 「熊本ラーメン、桂花ラーメン、台湾牛肉麺」が自動調理されこちらの商業ゾーンで頂くことが出来るようです。

2024年秋ごろに第2期開業として商業ゾーン近くに広場(公園)ができるようなのでそのタイミングでこちらのエリアには何か店舗などが入るのかもしれません。(推測です)


ONE PIECE像が設置されている県内の場所を地図に掲載(県内のいろんな場所に設置されているようなので全ての像を周るには大変そうな距離?があるのではないかと思います)

【旅客ターミナル3階】


エスカレーターを使い3階へ上がってくると保安検査場のフロアに辿り着くことができ、国内線出発の場合は左側(黒色)、国際線出発の場合は右側(白色)に進んで行きます。

3階は保安検査場のフロアだけで特段何かお店があるといった感じではありませんが唯一、有料ワークスペース(写真左側)があります。

出発階の3階へ上がってくると天井にはたくさんの木材が使用されており、屋根をささえるパネルには小国杉を中心に九州内の木材がふんだんに使われており温かみのあるターミナルが作り出されています。

国内線保安検査場入口付近右側に見える大きな窓ガラスの奥側は保安検査通過後の出発搭乗者のみが入れるエリアとなっており保安検査通過した出発搭乗者とこちらで顔合わせすることも可能です。

国内線保安検査場入口(混雑時対応用にスタンションが設置されています)

展望デッキに行ってみたいと思いどこから行けるのかと探していると国際線保安検査場入口手前に階段がありました。(エレベーターは階段入口の右横にあり)

【旅客ターミナル4階(展望デッキ)】

階段を使い4階まで上がって来ると正面に下階を見れる大きな窓ガラスが出現してきました。こちらからも保安検査を通過した出発搭乗者の姿を見ることが可能です。


さらにこちらの通路を進んで行き展望デッキへと向かって行くのですが通路途中にも左側に大きな窓ガラスが等間隔で埋め込まれているので同様に下階を見る事が出来るようになっています。


展望デッキ出入口付近(自動ドア)まで来ると、搭乗ゲート真下が見えるので家族や友人が出発する直前まで見送りができるような造りになっています。

出発搭乗者(家族や友人)としては嬉しい反面、常に送迎者から監視をされているようで少し恥ずかしい気持ちになるのではないかと思いました。常に見られているような目線(笑)


こちらの自動ドアを通過するといよいよ展望デッキに出る事ができます。


展望デッキに出ると床面にはたくさんの木が敷き詰められており展望デッキはT型の形に造られていいます。


新ターミナル展望デッキの特徴である滑走路側にせり出した「花道型展望デッキ」構造になっており
このように作る事で見学者から飛行機が間近に見られるようにと設計されたそうです。


「花道型展望デッキ」はこんな感じで横幅も広く混雑していても窮屈感なく見学できそうです。


展望デッキが滑走路側にせり出していることもありこれまで以上に飛行機に近づけている感じです。


反射して見えづらいですが、飛行機に搭乗する方々を「花道型展望デッキ」側から見る事ができ、最後の最後まで見送ることができるのは他の空港ではないのでとても良い作りだと感じました。実際、この「花道型展望デッキ」から見送りの方達が手を振っている姿を見ました。


仮設ターミナル時代に使用していた連絡バス(東京空港交通より譲渡されたリムジンバス)
※フライトが乱れ沖止め便が発生しない限り定期便としての運行(出番)はないのではないかと思います。


展望デッキから阿蘇中岳の噴煙を見る事ができます。

【出発搭乗口周辺 デパ地下ゾーン(お土産店)】


新ターミナルの目玉でもある【滞在型ゲートラウンジ】出発搭乗客のみが利用できると言われるお店やレストランを見てみたいので搭乗時間まではかなり時間があるのですが早速保安検査場に向かってみたいと思います。

保安検査場では地方空港では最先端のスマートレーンを採用しており、ペットボトル、スマートフォン(携帯電話)などこれまではX線検査の前にトレイに出さなければなりませんでしたがカバンなどの中に入れたまま検査が出来るようになりました。(混雑緩和)
※後でこのことを知ったので今まで通りスマホ、ペットボトルなどトレイに出して保安検査を受けていました。


保安検査場を通過すると目の前にはデパートの地下に来たのではないかと錯覚するようなお店が多数並んでいます。(26店舗のレストランやお土産店など)

《あそ~らゲート店》
熊本や九州を代表する銘菓や熊本ラーメン、球磨焼酎各種、からし蓮根、雑貨などを販売


大きな柱には搭乗ゲートを示す矢印があり、直接搭乗ゲートへにも行けるように案内表示されています。


《これっと九州沖縄》
九州沖縄専門店でご当地グルメやスイーツなどを豊富に提供するお店


《BLUE SKY》
熊本を代表する銘菓、馬刺し、からし蓮根などの熊本のお土産があり、さらに弁当や飲料も併せて購入できるので安心です。またJALグッズも販売


《BLUESKY》横の大きな窓ガラスからは見送りの方(家族、友人)と顔合わせすることも可能です。


《くまもと旬彩館》
九州各県銘菓、銘酒、工芸品、アニメ雑貨(ワンピース)、いきなり団子、い草、竹細工商品などを販売


《GiGO》
フライトシミュレーションゲームやクレーンゲーム(ご当地景品)などが楽しめるアミューズメント施設。搭乗時間ギリギリまで楽しむ事が出来そうですが子供が夢中になり過ぎないように注意しなければいけませんね。(大人も含め)


《GiGO》施設横には国際線搭乗者の人が国内線側にあるお土産売り場を行き来できるように「国際線お戻り用」のゲートが設けられていました。


出国する前に国内線側のお土産売り場、フードコートを楽しんで出国後国際線側の免税店を楽しむといったこれまでには出来なかった動線が生み出されて画期的だなぁと思いました。


《QSHU HUB》
熊本・九州の特産品や逸品を発信するお店のようで、この当日は阿蘇西原村を紹介されていました。


《お酒の美術館》
お土産売り場とフードコートのお店との間には、気軽にお酒(ウイスキー、ブランデー、カクテル)が飲めるスタンディングバーとなっており低価格でアルコールを提供しているお店
※旅客動線から少し内側にある店舗なので少し落ち着いて飲めるお店ではないかと思います。

【出発搭乗口周辺 フードコートエリア】


《味千・桂花》
熊本ラーメン(味千ラーメン・桂花ラーメン)
※味千ラーメンは、熊本県内多数店舗があるので熊本観光途中等でも食べる事ができると思います。

券売機で食券を購入するのですが、初めに味千ラーメンもしくは桂花ラーメンにするのか選択しなければなりません。ラーメンにプラスして餃子や炒飯を付けたい場合はセットメニューもあるので併せて注文すると良いと思います。

こちらのお店(味千・桂花)がフードコートにある各店舗の中でも一番人気の店舗でした。

注文した味千ラーメン(900円)とセットメニューの炒飯(400円)
※空港価格ということもあってか通常の店舗価格より少し高め設定でした。


《鮨 福神》
天草でとれた新鮮な地魚や魚介類を使った寿司や海鮮丼を注文することができ、特設カウンターでは、熟練のすし職人が注文に応じた寿司を握ってくださるのだそうです。


《菅乃屋》
熊本名物「馬刺し」を提供してくれるお店


《コッコファーム》
自社直営農場(熊本県菊池市)で育てた新鮮な卵で味わう、たまごかけご飯(空港限定)、親子丼 、たまご丼を提供(たまごソフトクリームもあり)


《あか牛食堂よかよか》
レアに焼き上げたあか牛に絡む甘辛ダレのあか牛丼を提供

空港に来る前せっかくなのであか牛を食べようと思っていたのですが、値段が高く諦めてしまいました。(最低料金でも千円後半の値段)


ショッピングセンターなどにあるフードコートと同様なコップと水の提供あり。
(空港というだけあって出発便の案内ディスプレイがあります)


店舗と搭乗ゲートの間にはたくさんのテーブルと椅子があるので混雑していても座れないことはないのではないかと思いました。さらに滑走路側にもカウンター席があるので、注文した料理をそちらに運んで食べる事も可能だと思うので飛行機を見ながら食事するのも良いのではないかと思います。(実際にラーメンの丼ぶりを持って行き食べている人がいました)


《ウィッチズビアフライト》
搭乗口3番と搭乗口4Aの間には、クラフトビールを提供してくるお店があります。
(熊本県産・国内外厳選クラフトビール)


《ウィッチズビアフライト》のお店を滑走路側から見た状態
持ちかえり用として缶、瓶の販売の他、カウンター席で樽生クラフトビールを頂くことも可能


《珈琲回廊》
生豆から焙煎し、鮮度の高い珈琲を提供するお店(阿蘇くまもと空港店ではビバレッジやドリップバッグも販売)


メニュー一覧


支払いは方法はたくさんありクレジットカード、電子マネー、交通系電子マネー、モバイル決済があるのでとても便利です。


「コーヒーゼリーミルク」650円(注文カウンター横にあったお薦め商品?)

「アイスラテ」550円

「ホットカプチーノ」550円

【出発搭乗口】


保安検査を過ぎ買い物エリアを抜けて行くと目の前に搭乗ゲートが見えてきます。


買い物エリアを通り抜けた後、目の前に搭乗ゲートの案内番号があるので対象搭乗ゲートに移動することになります。


搭乗ゲート一番左側に位置する1番搭乗ゲートからみた様子
(天井が高くオープンな空間なので窮屈感が全くなく時間ギリギリに来ても搭乗ゲートが発見できそうです)


今度は搭乗ゲート一番右側に位置する5番搭乗ゲートから見た様子


滑走路側にはカウンター席がずらりと並び飛行機を見ながらドリンクを飲んだり、スマホ(携帯電話)をいじったり、パソコンをやったりと寛げる空間満載な搭乗待合エリアとなります。

カウンター席以外にもたくさんのシートが用意されており満席のフライトであっても混雑を感じさせない造りになっているのではないかと思います。


搭乗口近くのシートには各座席ごとに100V用コンセント、USB差込口が設置されており今後ビジネス需要増も含めた将来設計になっているようです。また電源コンセントパネルにも杉材が使用されておりこちらにも熊本らしさが取り入れられています。


先程案内したシートとは違った雰囲気のシートも採用されており、違った寛ぎ方で搭乗待ちができそうです。


カウンター席にもしっかりと100V用コンセント、USB差込口が配備されているのでスマホ、パソコンの充電をしながら自分の時間を過ごす事ができます。

待合場所の天井をご覧頂くと骨組みしかなく、天井板がないことが分かると思いますが、これは熊本地震の時に天井板が崩落してきたことを教訓に防災を配慮した設計になっているのだそうです。成田空港のLCCターミナル(T3)のように天井を見上げると配管むき出しと同じ作りですね。(天井板を省いた理由は違うと思いますが)


カウンター席に座った位置から「花道型展望デッキ」が見えました。

搭乗待合エリア(搭乗口1番前)にキッズコーナーがあるので小さい子連れの搭乗客にはうれしいサービスではないかと思いました。

【まとめ】

これまでの仮設ターミナルは、仮設というだけあって基本スペースしかなく、新型コロナ感染拡大中旅行客が少なく特に問題なく対応出来ていた様子でしたが、新型コロナ感染に対する意識が若干和らいだ2022年末ぐらいから日本全国における旅行客の戻りが発生し仮設ターミナルでの対応にも限界が生じていたのではないかと感じていました。この仮設ターミナルから今回新ターミナルへの移行が出来たことで、ある意味限界だったギリギリの共用開始で良かったのではないかと思いました。

新ターミナルにおいては出発搭乗客に対する利用可能レストランやお土産売り場の提供はあるもののそれ以外の方への提供店舗が激減した為、家族や友人を見送りに来た際、空港で食事をしたいと思ってもこれまでと同様な一緒に食事をしたり買い物したりといった共有できる時間の過ごし方が出来なくなり少し利用しずらい空港になった感じにも思えました。また一緒に利用できるレストラン(コーヒーショップは除く)は現在の所1店舗のみとなっておりこの1店舗においては食事代がかなり高額な品揃えとなっているようでもう少し安価に食事が出来るような提供レストランがあっても良いのではないかと思いました。

到着した際にも同様で、空港で食事をして各観光地に向かいといった場合においても同様に高額なレストランもしくはコーヒーショップのみの食事場所となる為、もう少しレストラン(食事提供場所)の拡充に努めた方が良いのではないかと感じました。

出発搭乗客としては、保安検査場を通過した後は、見学者&見送り者との競合がないこともあり搭乗客のみを対象としている事でレストランやお土産店などゆっくりと過ごす事ができる空間を得ている感じは確かにあったように思えました。

搭乗ゲート待合エリアにおいては搭乗ゲート1番~搭乗ゲート5番まで見通しが良くフードコートと隣接していることで混雑するかと思いきや広々とした空間が提供されていることで窮屈感もなく、ゆったりと過ごせ搭乗時間まで優雅に過ごせたのではないかと思いました。(但し、繁忙期でフライトが満席になった場合はどのような空間になるかは何とも言えません。)